要約:生物学系の本を読んだ.協力と罰ってヒトだけじゃないんだなあ.
はい今回読んだ本はこちら.
「協力と罰の生物学」大槻久
密林のリンクはこれ.
備忘録らしく気になった語句をまとめる.あとで詳しく調べよ.
全体的な内容ですが,まんま生物の協力行動と,罰の役目についてでした.
基本的には実際の生物の実例を挙げながら,こういう協力があって〜とかこんな罰を与える〜とか.
一つ一つの話も分かりやすいので生物を全然習ってない元高専生でも理解できました!
以下にもう少し突っ込んだ感想,興味の湧いた点.
フリーライダー
確かに生物同士が協力するってよく聞きますよね.
例えば,働きアリと女王アリとか,イソギンチャクとクマノミの共生とか.
でもそれを乱してしまう存在,フリーライダーというのは初めて知りました.
前の投稿では協力やら裏切りやら言って,囚人のジレンマだと裏切り戦略が優秀としておりました.
でも自然界には協力しているアリとかいるよなーというのが疑問点になっていたわけです.
しかし,自然界にもうっとおしい裏切り者は存在する.それがフリーライダーというわけです.
ではこいつらはどんなことしでかすか.
例えば花と虫の関係で,花が蜜を与えて虫が受粉の手伝いをするっていうのがありますよね.
ここにいつもと違う虫がやってきて,花に横から穴を開けて蜜を吸って行ったとする.これをやられちゃ花は受粉の手伝いをさせられないので蜜の取られ損になってしまう.
この場合,そのいつもと違う虫はフリーライダー(ただ乗り者)になるでしょう.
せっかく作っていた協力関係を壊してしまう厄介なやつです.
罰
しかし,生物はそういったフリーライダーに対して罰を与えられるそうで.
この辺りを読んでいて最も驚いたのは,大腸菌がフリーライダーに対して罰を与えるというところでした. そんな微生物までもが罰の機能を備えているのかと.
他にも様々な生物が罰を活用して,フリーライダーに対処しているようでした.もちろんヒトもそうですね.
特にヒトは裏切り者の検知が得意で,また検知されることにも敏感なようです.
それを利用した実験とかも行われていたとか.
違法駐車を防ぐために目の写真を使ったみたいな話はどこかでトリビア的に聞いたことあるような気もします.
まとめ
面白いのはこういった罰とかが感情抜きで単純に損得によって行われる場合が確かにあるということですね.
生物,興味深いです.
生物とか好きな人は読んでみては如何?