お前は研究と音楽しか趣味がないのか!? と思われててもおかしくなさそうな私ですが、他にもいくつかあります。
本日はその一つ、ネット小説漁りについてと、読んだ中でのオススメをいくつか書こうと思い立ち、暇に任せて筆を執った次第です。
ネット小説漁り
最初はエブリスタからでしたかね。そこからなろうを漁り出して、ハーメルンで二次創作を漁るようになって(主に俺ガイル)、カクヨムにも手を出して、今に至ると
私はライトなユーザーなんで、ランキング高いのとか知ってる作者のやつとかを大抵読みます。新人の発掘とかはほぼしません。
オススメ
ワキヤくんの主役理論
https://kakuyomu.jp/works/1177354054882526026
著者の涼暮さんは元々なろうで知ったんですが、カクヨムのこの作品が特に気に入ってます。
ものっすごく簡単に最初の方の説明をすると、「主人公が高校に入学してヒロインと出会い、なんやかんやで同棲が始まる」です。ラブコメやんけ。でも違うんだよなあ……喧嘩っていうか、出会って数秒で終わりなき議論! みたいな感じの二人とそれを取り巻く友人たちの話。
なお書籍化もしてます。
一風変わった青春群像劇をみたい人は読んで。あと俺ガイル好きな人も。
(なぜかこの作品の感想欄には胃痛を訴える人が続出します。ラブコメなのになんでだろう?)
絶対小説
https://novel.daysneo.com/sp/works/8b4af1552dc58c9a6a2935ed927faa7a.html
- いわば作中作
- ジャンルはメタSFらしい
- 現実と虚構が入り乱れる不思議な感覚
これは説明が難しいんですが、作中作というジャンル(?)にあたるのかな。
「絶対小説」という作品が小説内にも出てきて、それを手に入れると文豪になれるそう。過去にはそれを手に入れるべく、血で血を洗う歴史やらなんやらオカルト話がついて回っているようで…… といった感じ。
果たしてこれは作品内の出来事か、作品内で登場する作品の出来事か、はたまた現実の私も物語に組み込まれてはいないだろうか……と、疑心暗鬼になれますよ!
作者の想像に身を任せて、ストーリーにぐるんぐるんと振り回される感覚が面白い作品だと思います。
冒険者になりたいと都に出て行った娘がSランクになってた
https://ncode.syosetu.com/n5947eg/
- なろう発ファンタジー
- 親子愛
- 描写がうまい。文学かよ。
なろうでこんな心暖まるファンタジーを読むとは思っていなかったというのが正直な感想です。病みそうなときには特効薬として働くでしょう。
冒険者を怪我で引退したおじさんと、その娘が主要人物。お互いの家族愛が胸に響きます。ファザコン気味な娘を見てると、あのマッドサイエンティストになりかかってるもじゃもじゃした人にだって父性がわいてこようもの。
書籍化してます。最近web版は完結しました。寂しいのう……
無職転生
https://ncode.syosetu.com/n9669bk/
- なろうの最強のやつ(ちょっと前まで累計1位の座を譲らなかった)
- 異世界転生もの
- 俺TUEEEEEではないところがポイント
- アニメ化します!
これは本当に素晴らしい作品で、普通の異世界転生ものと思わない方が良いです(だから毛嫌いしないで!)。
内容を軽く説明すると、「上手いこと現世で生きれなかった主人公だったけど、事故で死んだら異世界転生してた! 今度は後悔なく生きようと決意し全力で頑張る」という話です。いやすごく普通な感じだなこう書くと。
異世界転生というと、主人公がトラックに轢かれて死んで、他の世界に生まれ直す(その際特殊能力とかもらう)のがよくあるパターンで、なろうで主流のジャンルといえるでしょう。
でも、異世界転生というフレームワークはすごい発明だと思うんですよ。それはハイ・ファンタジーとロー・ファンタジーの両方の美味しいところを盛り込めるところだと思っていて。
ハイ・ファンタジーというのは、異世界を舞台にした物語を指します(注1)。よく例示されるのは指輪物語ですね。よく作り込まれた架空の世界観は、読者を日常から解き放って物語に没入させます。
ロー・ファンタジーは現実世界を舞台にしつつも、魔法やらなんやらの非日常がそこに侵入してくるものを指します。ハイ・ファンタジーとは逆にその身近さによって、例えば主人公と自分の立場を置き換えるような楽しみ方が容易にできるのが良い点かなあと思います。
ハリーポッターシリーズは、ハイ・ファンタジーとロー・ファンタジーを2つの側面を持つとも言われる、というようなことがWikipediaにありましたが、主人公が我々とあまり変わらないティーンエイジャーとして書かれてるのもあって、ロー・ファンタジー的な印象を私は持ってます。
さて、この辺を踏まえて異世界転生ものを考えると、
ということが言えるでしょう。
そして、長くなりましたが、無職転生はそうした両方の良い点を見事に兼ね備えた傑作ファンタジーだと言えるでしょう。
緻密に練られた世界観(ちゃんと地図もあるよ!)を感じつつも、主人公の魂は我々の世界の知識を持っており、読者と近しい存在であるため感情移入がしやすく、一緒に旅をしているような感覚を味わえます。
また、主人公はこれと言って特別な才能を授かったわけではなく、現世での経験や後悔をもとにした努力によって強くあろうとします。我々読者は、その過程を見て主人公を尊敬し、強い敵に出会って一緒に絶望をし、それ下ネタじゃねーかとツッコミをいれることができます。
どちらかというと、強く正しくイケメンだったり、(作者の)理想のキャラとなりがちな異世界ものの主人公ですが(もちろんそういうのだけじゃないですよ?)、無職転生は親しみやすさバツグンなところに良さがあるわけです。つまりは、なろう界のハリーポッターとよんでも差し支えないわけですね(大きく出た)
なんか文量増えましたがとにかくオススメです。アニメもやります。アニメ化決定したときは叫びましたぜ……しかもPVが良いんだまたこれが(オタク並感)
おわりに
やたらと長くなりましたが、まあ外出の憚れるイマこそネット小説をどうぞ読んでください。そしてお気に入りができたら教えてください。
注1. この辺はWikipediaのハイ・ファンタジーのページを参考に書きました。